旅行の目的地となるような体感型のサービスエリアに
本州四国連絡高速道路株式会社様は、2019年3月にリニューアルオープンした来島海峡SAの2階に、瀬戸内の魚が水中を回遊している様子を再現したデジタル映像コーナー『しまなみ・かいゆうトピア』を新設されました。設置の目的について、しまなみ今治管理センターの二本松章司様は「本四高速では各SA・PAに“小さな名所”を設けることによって、旅行の目的地化を目指しています。今回もその一環として整備したものです」とおっしゃいます。高速道路のSA・PAではこうした設備の例がないことから、全国のエンターテインメント施設などを視察・検討され、4台のレーザープロジェクターPT-RZ970JBで3面の壁全体に映像を投写するシステムを採用されました。
「部屋が狭く天井も低いことから、当初はプロジェクターの設置は難しいと思っていました」(しまなみ今治管理センター 河野博光様)。そんな条件の中、PT-RZ970JBの全方位に設置可能なフレキシブルさやコンパクト性を活かし、さらに短焦点レンズを搭載することで省スペース設置を実現しました。
1日14時間30分、年中無休で放映することから、長時間運用可能な耐久性や、優れたメンテナンス性が機種選定のポイントでした。「せっかくお客様が来られても、故障やメンテナンスで見られないのではがっかりされます。レーザープロジェクターは耐久性やメンテナンス性は非常に優れていると評価しています」(二本松様)。
「壁の横幅が3面とも異なるにもかかわらず、映像のつなぎ目が全くわからないことに驚きます。本当の水族館にいるような奥行きのあるリアルな映像になりました」また、「想像していた以上に明るく鮮明な映像で、水中にいるようなリアルさを再現できたと思います。お客様も映像のクオリティに驚かれているようで、小さなお子様が部屋から出たがらない姿を見かけることもあります」(河野様)と、設置後の映像をご評価いただきました。

コーナーの出入口は暗幕が降りていますが、安全性への配慮から下部が50cmほど空いており、常に外光が差し込む環境です。お客様が出入りする際にはさらに外光が入りますが、10000lmの高輝度投写で外光の影響を感じさせない、没入感のある映像空間を実現。壁3面全体に瀬戸内の海の様子が映し出されます。

壁面のスクリーンにはモーションセンサーが設置され、画面をタッチすると魚の情報が表示される機能を付加しています。「単に見るだけでなく参加していただけることで印象を深め、子どもたちが学べるコンテンツにしたいと思い、インタラクティブ機能を採用しました」(二本松様)。コンテンツ制作はパナソニック映像が担当しました。

来島海峡大橋の塔頂から撮影されたダイナミックな映像など、1ロール約5分のコンテンツで、海と島と橋が生み出す、美しく壮大な眺望も投影されています。コンテンツは制作はパナソニック映像が担当しました。

狭小スペースでも投写できる短焦点レンズで迫力のある映像空間を実現しました。
スペースプレーヤーによる天井へのマッピングも実施しています。

スピーカーなど音響機器もパナソニック製品を導入いただきました。スピーカーアンプやマルチプロセッサーはバックヤードにまとめられています。

- 1チップDLP®方式レーザープロジェクター PT-RZ970JB×4台
- 1チップDLP®プロジェクター用固定焦点レンズ ET-DLE035×4台
- 12cmコーン形スピーカー WS-M10-K×2台
- 音響機器一式
- Space Player(スペースプレーヤー)【スポットライト型プロジェクター】 NTN91003B×2台
- 壁面・天井直付けボックス NTN98002B×2台
納入会社:四国通建株式会社/パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社
迫力ある映像コンテンツも提供していきたい
導入前は会議室で使うプロジェクターしか知らなかったので、プロジェクターでこれほどリアルな映像を再現できるとは思ってもみませんでした。壁3面を使った大迫力の映像施設ができたので、普段はお客様にご覧いただけない橋の映像、例えば、塔頂からの風景や橋の内部の様子などの映像も今後提供できればと考えています。
来島海峡サービスエリアは、美しいしまなみの風景を見渡すことができる絶好のロケーションで、これまでも多くの人が訪れる人気のスポットでした。開通20周年を迎える2019年の3月に全面リニューアルされ、2階建てで展望室・テラスなどを新設。世界初の3連吊橋である来島海峡大橋が一望でき、ゆったりとその絶景を満喫できます。

本州四国連絡高速道路株式会社 しまなみ今治管理センター
総務課長 二本松 章司 様(写真左)
電気通信課長 河野 博光 様(写真右)
※所属は納入時のものです。


開通20周年を迎え、”小さな名所”を作り、お客様に瀬戸内の良さを知ってもらいたい。
壁3面いっぱいにプロジェクターで映像を投写することでリアルな映像体験を提供。インターラクティブの導入で、参加型のエンターテインメントを体験してもらう。
本当の水族館にいるような奥行きのあるリアルな映像になり、参加型で瀬戸内の海を学んでいただける空間が完成しました。

