ICカード認証による入退室管理が負担になっている
パナソニック コネクト吉備株式会社およびパナソニック コネクト交野株式会社では、多様な人材が活躍できる社会の実現をめざして、障がいのある社員を含む多様な社員が安心して働ける職場環境づくりを実践しています。
両社では、パナソニック コネクトグループの事業を支えるものづくりや受託業務を担うため、拠点内のセキュリティを確保する必要があり、ICカード認証による入退室管理を導入しています。
しかし、ICカード認証による入退室管理では、ICカードをカードリーダーにかざして認証する必要があり、例えば車いすを利用している社員にとっては継続的に負担のある状態になっていました。両社では、障がいをもたない社員も勤務しており、これらの解決を図りつつも、障がいの有無に関わらず、使いやすい入退室管理が求められていました。
顔認証による新たな価値創出とDEI推進
パナソニック コネクトは、様々な現場への納入経験を活かし、多くのお客様に世界最高水準精度※の顔認証を搭載したKPAS(顔認証 入退セキュリティシステム)をはじめとする顔認証システムを納入して参りました。
弊社では、多様な人材が能力を発揮できる職場環境づくりを重要なテーマとしています。
新たな顔認証の価値提供として、DEI(Diversity, Equity & Inclusion)の視点から、障がいの有無に関わらず誰もが利用しやすい環境づくりに貢献できないかと考え、検討を進めていました。
そこで、パナソニック コネクト吉備株式会社と、顔認証導入を構想段階から議論し、社員も参加した実証実験を行いました。結果、障がいをもつ社員からも高い評価を得ることができ、導入につながりました。
※ 2022年11月6日に公開されたNIST FRTE 1:1評価結果において、Mugshot(人種・経年変化を含む正面顔データ。他人受入率10万分の1)で世界1位を獲得。更に、2024年3月26日に公開されたNIST FRTE 1:N評価結果(検索精度)において、Mugshot(経年変化を含む正面顔データ。160万名登録)、Border(顔の向き変化や画質劣化を含む顔データ。160万名登録)の2つの評価カテゴリで世界1位を獲得。
障がいの有無に関わらず使いやすい、顔認証による入退室管理
障がいの中でも、車いす利用者は、障がいをもたない人よりも頭の高さが低くなるため、KPASチェッカー(壁面設置型 顔認証機)の設置にあたっては設置高さを考慮する必要がありました。一方で、設置高さを低くすることは、障がいをもたない人にとっては認証しにくさを招く可能性がありました。
そこで、パナソニック コネクト吉備株式会社での実証実験で、障がいの有無に関わらず使いやすい設置方法を導き出し、誰もが使いやすい顔認証による入退室管理を実現できました。
車いすを利用する人は、ICカード認証では、カードリーダーにICカードをかざすため、車いすを停止させる必要がありました。
顔認証ではこの動作を不要とし、再び車いすを動かすための手間や労力をかけることなく、スムースに通過できるようになりました。
また、知的障がいをもつ人にとっては、障がいをもたない人に比べ加齢により体力が低下する傾向が強いため、ICカードをかざすという動作も、日々の積み重ねによって大きな負担となります。顔認証ではこの負担も軽減することもできました。
障害をもたない人にとっても、荷物を持ち両手がふさがっている時に、より安全に通過できるようになりました。
顔認証を活用した最新のセキュリティ設備を導入したことで、両社の社員のセキュリティ意識や仕事へのモチベーション向上といった効果も得ることもでき、「多様な人材が活躍できる社会の実現」に向けた取り組みを具現化することができました。
パナソニック コネクト吉備株式会社 代表取締役社長 中村 博文
車いすを利用する社員をはじめ、顔認証には多くの社員から好評を得ています。当社に在籍する社員は、障がいの有無、身長や体格がそれぞれ異なりますが、顔認証による入退室管理は、こうした違いがあっても、誰もが利用しやすいことが特長です。
実際に、「認証しやすい」「使いやすい」「負担が少ない」といった声を多く得ており、多くの従業員が利用しやすい仕組みとして評価されていると感じています。
また、導入前には当社で実証実験を実施しました。実際に運用することで、社員にとって設置しやすい場所、使いやすい条件の両方を確認することができました。多様な社員が活躍する当社ならではの結果を出すことができ、設置場所や運用方法を工夫したことで、より利便性の高いシステムを実現できたと考えています。今後も現場の声を取り入れながら、より快適で利用しやすい職場環境づくりに取り組んでいきたいと考えています。
パナソニック コネクト交野株式会社 代表取締役 新垣 博康
現在は工場への入退室に導入しており、約40名の社員が利用しています。顔認証による入退室管理の導入効果は非常に大きいと感じています。当社には、車いすを利用する社員や、知的障がいをもつ社員が在籍しています。顔認証の導入により、障がいの種類が異なっても、それぞれの負担を軽減する効果を挙げることができたことは大きな成果です。
最新の顔認証技術を導入したことで、現場の従業員からも前向きな反応があり、モチベーション向上にもつながっています。
また、当社には、たくさんのお客様が見学にお越しになります。ご来訪されたお客様に対しても、当社がDEI(Diversity, Equity & Inclusion)を重視し、誰もが働きやすい環境づくりに取り組んでいることを分かりやすくお伝えできるようになりました。さらに、新たなセキュリティ設備の導入を通じて、従業員一人ひとりのセキュリティ意識も高まっています。今後は顔認証の導入拡大で、セキュリティの向上や、作業時の安全性・利便性向上などをめざし、さらに多様な人材が能力を発揮できる職場環境になるよう、取り組んでいきたいと考えています。
パナソニック コネクト吉備株式会社
パナソニック コネクト吉備株式会社は、1980年に岡山県、吉備中央町、パナソニックの共同出資により設立された、国内初の第三セクター方式による重度障がい者雇用事業所です。現在はパナソニック コネクトグループの特例子会社として、B2B関連部品・完成品の組立加工、RoHS検査、ITオペレーション業務、デジタル業務などを担い、高品質なものづくりと業務サービスを提供しています。また、「障がい者と健常者がお互いを認め合い、共に協力して『人を幸せにする良い会社』を目指す」という理念のもと、DEI(Diversity, Equity & Inclusion)を推進し、一人ひとりの個性や能力を活かせる職場環境づくりに取り組んでいます。地域社会への貢献活動や障がい者スポーツ支援にも積極的に取り組み、多様な人材が活躍できる共生社会の実現に貢献しています。
■ URL:https://group.connect.panasonic.com/pki/index.html
パナソニック コネクト交野株式会社
パナソニック コネクト交野株式会社は、1981年に設立されたパナソニック コネクトグループの特例子会社であり、大阪府交野市に拠点を構えています。障がいのある方々の職業的自立と社会参加を支援するモデル事業所として、大阪府・交野市・パナソニックの共同出資により設立されました。現在は、レッツノート向け部品ユニット、航空機向け機内エンターテインメントシステム、大型プロジェクター用ユニットの組立など、高度なものづくりを担うとともに、一人ひとりの個性や能力を活かせる働きやすい職場環境づくりを推進しています。また、製造業務に加え、IT関連業務など新たな分野にも事業領域を拡大し、「現場から 社会を動かし 未来へつなぐ」というパーパスのもと、多様な人材が活躍できる社会の実現に貢献しています。
■ URL:https://group.connect.panasonic.com/pka/
ICカード認証による入退室管理ではICカードをカードリーダーにかざして認証する必要があり、
障がいをもつ社員にとっては、継続的な負担が発生する状態になっていました。
パナソニック コネクト吉備株式会社での実証実験で効果を確認し、障がいの有無に関わらず誰もが使いやすい入退室管理を実現。
車いすを利用する社員をはじめ、顔認証には多くの社員から好評
「認証しやすい」「使いやすい」「負担が少ない」