AIでロボットを動かす、全く新しいコンペティション
2025年夏、大阪・関西万博を舞台に2日間にわたって行われた「XROBOCON」。第1回大会となった今回は、“AIが操縦すること”を条件に製作されたロボットが、土俵をイメージした円形のフィールドで熱い戦いを繰り広げました。ロボットは実際に存在しながらも、同時にバーチャル空間の中にも存在し、その中でバーチャルコインを多く獲得したロボットが勝者となります。そのため、土俵の上には3つの巨大なモニターを用意。中央には会場内のロボットを撮影した映像を表示し、左右2つのモニターにはバーチャル空間の中で動き回るロボットの様子が表示されました。
安定した配信品質と映像制作のしやすさを評価
大会の様子はKAIROSクラウドソリューションを活用して2日間ノーカットで生配信されました。株式会社NHKエンタープライズの吉田様は、「以前から何度かイベントのライブ配信で使用しており、安定性や画づくりにおける自由度の高さから今回も活用することに決めました。特に、クラウドから直接配信ができる点は非常に安心感があります。現地の映像やバーチャル映像など、あらゆる素材をクラウドに上げ、ローカルに戻さずにそのままスイッチングして配信できるため今回のようなロボコンの配信に非常に適していました」と語ります。






準備から配信まで、現場作業を効率化
大会は大阪・関西万博内のホールを使って行われました。会場内の映像、音響、照明および配信の技術統括を担当した株式会社ストロベリーメディアアーツの永渕様は語ります。「通常、特設会場にスイッチャーや配信機材を持ち込むと配線や設置に多くの時間がかかりますが、今回はコントロールパネルとモニターを持ってきて並べるだけで、接続も非常に簡単でした。また、一連の画づくりはGUIソフトウェアKairos Creatorを使って行いますが、これが大変使いやすくて便利です。画面構成の自由度が高く、多彩な映像演出が可能です。このKairos Creatorで事前に仕込みを行いクラウドに上げておけば、会場で呼び出して運用することができるため、クラウドの利便性を実感しました」と語ります。
リアルとバーチャルが融合した映像配信を実現
今回はカメラ映像やバーチャル映像など、計9つのソースをクラウドに上げてスイッチング。吉田様は、「選手やロボットの様子を写したカメラ映像と、対戦する2チームが制作したバーチャル空間の映像が全て同時に見えないと大会の状況が伝わらないため、リアルとバーチャルをどう共存させるかが配信における課題でした。KAIROSクラウドはアウトプット数の自由度が高いので3ストリームで配信する案もあったのですが、視聴者の観やすさを考え1ストリーム内に3映像をリアルタイム合成することにしました。結果、非常にスムーズに合成ができ、会場内よりも配信の方が見やすいのではないかと思うほどの精度になりました」と語ります。
KAIROSクラウドソリューション
【貸し出しオプション】
- コントロールパネル Kairos Control AT-KC10C2G ×1
- GUIソフトウェア Kairos Creator ×1
- 4Kインテグレーテッドカメラ AW-UE80W ×3
- リモートカメラコントローラー AW-RP150GJ ×3
地球の裏側からでも参加できるイベントを
クラウドスイッチングは場所に縛られないことが一番の魅力だと思います。これまでは、1つの会場に出場者と観客が集い、その様子を配信する方式が当たり前でしたが、KAIROSクラウドがあれば例えば世界中で同時多発的にイベントを実施して、その様子を1つのコンテンツとして配信することも可能だと思います。イベントを丸ごとクラウドに持ってくるという感覚で、地球の裏側からでも参加してもらえる、どこにも壁がないイベントができると考えると今からワクワクしますね。
株式会社NHKエンタープライズ 第4制作センター イベント事業部
シニア・プロデューサー
吉田 拓史様
※所属は納入時のものです。

リモートプロダクションはもう目の前に
今回は現場の様子を肌で感じるために会場内でスイッチングしましたが、KAIROSクラウドならオペレーターが遠隔地にいても現地と同じように映像制作ができるので、現場業務の効率化につながります。実際にリモートプロダクションで活用しているユーザーから便利だという声も聞いていますので、今度はぜひ離れた場所からのオペレーションに挑戦してみたいと思います。
株式会社ストロベリーメディアアーツ
取締役
永渕 裕康様
※所属は納入時のものです。

AI×ロボティクスで20年後のテクノロジーを生み出す
株式会社NHKエンタープライズ様が主催する「XROBOCON」は、学生でも社会人でも、年齢の垣根を越えて参加できるロボットコンペティションです。今大会は総当たり戦で4チームが参加。AIで動くロボットの製作に加え、バーチャル空間の映像コンテンツも各チームが制作し、”仮想空間を魅力的に伝える“という点も評価対象となりました。
「XROBOCON」公式サイト:https://www.xrobocon.tech/
大阪・関西万博の「シャインハット」で開催。

ロボットが対戦するフィールドの様子。


複数の映像ソースが存在する次世代ロボコンで、まるで会場にいるような臨場感あるライブ配信を届けたい。
KAIROSクラウドソリューションにより、リアル空間とバーチャル空間が融合したクオリティの高いライブ配信を実現。
世界中どこからでも場所に縛られない映像制作が可能なKAIROSクラウドに大きな可能性を感じました。

