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パナソニック コネクトの100%子会社であり、AIを中心にサプライチェーン向けにさまざまなソリューションを提供するBlue Yonderは2024年5月13日から16日まで、顧客向けの年次イベント「Blue Yonder ICON 2024」を米国テキサス州ダラス郊外で開催しました。約2,000人の参加者を迎え、140以上のセッション、50以上のユーザー会が行われました。この記事では、「Blue Yonder ICON 2024」から要点をお伝えします。

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サプライチェーンマネジメントはAIでどう進化する?

Blue Yonder CEOのダンカン・アンゴーヴは基調講演で「サプライチェーンの担当者をスーパーヒーローにする」というBlue Yonderのビジョンについて語りました。不確実性の時代において、様々な事象がサプライチェーンに混乱をもたらします。しかし、Snowflake社との提携によりクラウド上に統合されたデータ、そして最先端の人工知能(AI)を搭載するBlue Yonderのプラットフォームを活用することで、企業のサプライチェーン担当者はあたかもスーパーヒーローのように瞬時に状況を把握し、より柔軟かつレジリエント(強靭)にサプライチェーンの混乱に対処することができるのです。

Blue Yonder はAI分野のリーダーとして、過去3年間で10億ドル以上を投資してきました。Blue Yonderプラットフォームは現在、1日に100億回もの需要予測を行っています。さらに、生成AIモデルとBlue Yonderのプラットフォームを組み合わせることで、お客様がより効率的かつ素早くサプライチェーンの課題に対応することができるように進化しています。具体的には「Blue Yonder Orchestrator」というAIエージェントを利用することで、サプライチェーンの専門家は自然言語でAIと対話しながら計画など様々なタスクを処理することができるのです。

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Blue Yonder Orchestratorのイメージ
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Blue Yonder Orchestratorのイメージ
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Blue Yonderとパナソニック コネクトが共同開発した「ヤード管理ソリューション」

個別のセッションの中に、パナソニック コネクトと Blue Yonderが共同開発した輸送トラックヤード管理ソリューション(Yard Management Solution)の事例を紹介するセッションがありました。北米の大手物流プロバイダー、Penske Logistics(ペンスキー社)が現場の課題と今回導入したソリューションがどのように課題を解決するかを紹介。そして、ペンスキー社、Blue Yonder、パナソニック コネクトによるパネルディスカッションも開催されました。
 

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物流トラック
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ヤード管理ソリューションは、倉庫などにある「ヤード」と呼ばれる、トラックが出入りし、積み荷の受け渡しや仕分け作業を行うエリアの状況を可視化・管理するソリューションです。

米国では、各物流事業者が保有するトレーラー毎に「トレーラー管理番号」が付与されています。従来は、トレーラーがヤードに出入りする際に、倉庫管理者が目視で番号を確認して、貨物をどの倉庫に保管するか等を手書きの指示書で管理していました。多数の、広大な倉庫群を保有する大規模物流事業者では、出入口での目視確認等に時間がかかるうえ、場合によっては、手作業に起因するミスが発生し、システム上のステータスと現場の状況に不整合が発生する、誤った場所へ誘導してしまう、ヤード内でのトレーラーの駐車場所が把握できないといった問題が起き、手戻り作業が発生したり、時間が重要な生鮮食品などの荷物の損害につながる可能性がありました。

今回開発したヤード管理ソリューションは、トレーラー管理番号をパナソニック コネクトが有する画像認識や機械学習といったテクノロジーを活用して自動で読み取り、入出荷を自動的にシステムに記録・追跡します。これにより、物流倉庫の処理能力を向上、コスト削減しやサービス品質の向上につながります。
 

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パネルディスカッションに参加するパナソニック コネクト CTOの榊原 彰(写真右)
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パネルディスカッションに参加するパナソニック コネクト CTOの榊原 彰(写真右)
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パナソニック コネクトのCTOである榊原は、Blue YonderのプロダクトマネージャーであるConnie Stehlik氏、ペンスキー社のIT担当バイスプレジデントであるRamu Pannala氏とのパネルディスカッションに参加。ヤード管理ソリューションに加え、AI、ロボティクス、デジタルツインの重要性が急速に高まっているなど、物流分野の潮流について議論しました。

また、ヤード管理ソリューション開発の裏話として、トレーラー管理番号は付ける位置が定められておらず、また桁数の違いや英数字の並びも不規則だったため、当初は画像認識の読み取り精度が40%程度だったこと、そこから開発を繰り返し精度を約95%にまで高めたというエピソードを共有しました。榊原は、真のイノベーションを生み出すために「失敗を恐れずにどんどんチャレンジして、成功の糧にする」という文化が重要であり、それを根付かせるために「Think Big, Act First, and Fail Fast」というメッセージを発信していると語りました。

「サプライチェーン担当者をスーパーヒーローにする」というビジョンの実現に向けて、AIの活用とパナソニック コネクトとの協力により、進化し続けるBlue Yonder。今後の取り組みに引き続きご注目ください。

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▼こちらの記事でBlue Yonderと共同開発を行っているチームの挑戦をご紹介しています。
「顧客起点」のアジャイル開発をめざして トライアンドエラーで生まれたチームの変化とは

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パナソニック コネクトの100%子会社であり、AIを中心にサプライチェーン向けにさまざまなソリューションを提供するBlue Yonderは2024年5月13日から16日まで、顧客向けの年次イベント「Blue Yonder ICON 2024」を米国テキサス州ダラス郊外で開催しました。約2,000人の参加者を迎え、140以上のセッション、50以上のユーザー会が行われました。この記事では、「Blue Yonder ICON 2024」から要点をお伝えします。
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「サプライチェーン担当者をスーパーヒーローにする」――Blue Yonder ICON 2024で語られたAIで進化するSCMとは?
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「サプライチェーン担当者をスーパーヒーローにする」――Blue Yonder ICON 2024で語られたAIで進化するSCMとは?
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文・写真:gemba編集部