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10歳のときに後天的な呼吸器機能障がいを負った深田幸寛さんは、2004年の入社以来、プロフェッショナル向けビデオカメラの製造に携わってきました。現在は、生産現場を取りまとめる班長として生産管理のほか、後進の指導や人員配置の役割も担っています。「夢は特にないですね」と笑う深田さんの丁寧かつ地道に日々を重ねる姿は、一歩一歩着実に前進することの大切さを説いたパナソニック創業者の精神とも重なります。
 

深田 幸寛
パナソニック吉備株式会社

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深田 幸寛
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お客様の信頼を第一に、ミスを起こさない体制づくりに奔走
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いきなりですが、深田さんの人生において仕事とは何ですか?

生活していく上で欠かせないものであることは間違いありませんが、社会とのつながりを持つ大切な場所であり、自分を成長させてくれる場所でもあります。
 

パナソニックの看板を背負い、市場に流通する製品の品質に関わる重要な仕事をされているわけですが、どんな難しさがありますか?

新製品の立ち上げの際は、当然ながら初めて関わる製品ですから、どんな問題が出てくるのかわからず手探りの状態です。したがって、安定的に生産できる体制を構築するために一つひとつ問題をつぶしていく作業が重要になります。何か問題が起きるたびに工場(岡山工場や内部の各部門)と連携してやりとりしたり、職場の仲間と工程を改善したりしています。

生産現場はスピードも求められますから、成果を上げるために人員配置にも気を遣います。障がい者の方と一緒に働いているので、障がいの種類によっては出来る作業が限定されるわけです。足りないところを補う工夫として、たとえば、確認モレを回避するために作業支援カメラを導入し、機械でフォローするといった対策を講じることもあります。誰に何が出来るかの見極めは、今までさまざまな障がいを持つ方とコミュニケーションしながら働いてきた経験が生かされていると思います。

一方で、足りないところをサポートするだけでなく、出来る範囲を拡げるという人材育成の取り組みにおいては、スキルマップを活用し、年間を通じた教育計画を立てて進めています。

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誰もが同じ仕事を出来るわけではないからこそ、そこにさまざまな工夫が生まれ、結果として成果につながっているのですね。

入社以来、多様な障がいを持つ方と仕事をしてきたので、いろいろな人がいるのが当たり前になっています。お互いの障がいを理解し、一人ひとりに適材適所の仕事をしてもらうためにも、積極的にコミュニケーションを取るよう心がけていますね。重要なのは、とにかくお客様の信頼を損なう品質問題を起こさないことです。過去の苦い失敗経験から、任せっきりにするのではなく、ミスを防止するための取り組みが不可欠であることを学びました。その成果として、2年連続で重要品質問題ゼロを達成しました。

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目標があるからこそ達成する喜びがあり、成長のチャンスがある
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ところで、そもそもパナソニック コネクトを選んだ理由は何でしたか?

第一に働きやすさですね。実際に入社してみて、働きやすさに対する評価は変わっていません。障がいを持っていることで困ったことや悩んだこともありません。何か一つくらいあったかなぁと考えるのに苦労したほどで、結局何も思いあたりませんでした。これは会社の理解に尽きますね。私の場合どうしても定期的な通院が避けられませんし、突然体調が悪くなることもあります。個々の障がいに柔軟に対応してもらえるだけでなく、上司によるきめ細かなフォローがあるおかげで、毎日安心して仕事ができています。

第二に、目標設定があることです。学生のときにいくつかの会社を見学しましたが、担当する仕事は決まっていても目標設定のない職場が多いなかで、パナソニック コネクトのグループ企業、パナソニック吉備は違いました。

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目標設定は自己成長という観点で重要な要素ですよね。多様性という観点ではいかがでしょう?

特に意識してはいませんが、会社の風通しがものすごく良いなと感じています。情報共有やコミュニケーションにおいて、必要な情報がきちんと伝わる、言いたいことが言える環境にあります。それが働きやすさにつながっているのかもしれません。
 

働きやすく、かつ自己成長できる場所を見つけられたわけですね。

そうですね。スキルはもちろんのこと、人間的にも成長できます。病弱で、社会人になるまで限定的なコミュニティでしか過ごしてこなかった私としては、この会社に入社してさまざまな人と関わるようになったことで、多くを学べる喜びを感じています。忙しい日々ですがとても充実しています。
 

会社での息抜きは、いつもパソコン作業をしている製造事務所が定位置だそうですね。

意外ですか?不思議と落ち着くんですよ。少し疲れたなぁと思ったら、椅子に座ってボーッとしています。プライベートでも体を休める時間を最優先しています。これといってハマっているものはないですし、叶えたい夢も特にありませんが、任された仕事で真摯に努力していくこと、地道に日々を重ねていくことを心がけていきたいですね。

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わたしたちのDEI、深田 幸寛さんのインタビューです。
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