本ページでは、溶接ロボットの運用の実態とその効率化について解説します。
溶接工程のロボット化による主なメリットは以下の通りです
- 品質の安定:ロボットによる高精度な溶接が可能で、安定した結果を得られます。
- 生産効率の向上:手作業に比べてタクトタイムが短縮され、生産性が向上します。
- 作業者の負担軽減:作業者の実作業が減り、安全性も向上します。
一方で、ロボット運用には「ティーチング作業」が必要で、これが人件費の削減を難しくする要因となっています。ティーチング作業は高い技術と時間を要し、生産効率に影響を与えることがあります。
そこで、オフラインティーチングソフト「DTPSⅢ」を導入することで、現場以外での教示作業が可能になり、生産を止めずにプログラムを作成できます。これにより、コスト削減や効率的な運用が期待できます。
詳細な情報や導入に関する資料も用意していますので、ぜひご覧ください。
溶接ロボットでの溶接作業は、手での作業に比べて、作業効率や品質が大幅に向上します。特に、複雑な形状や大量生産が求められる現場で、その真価を発揮します。
導入を検討する際には、まず自社の生産ラインや作業内容を見直し、どのような溶接作業にロボットが適しているかを考える必要があります。
また、初期投資やメンテナンスコスト、導入後の教育や運用体制についてもシミュレーションし、「費用対効果」の検討が必要です。
溶接作業のロボット化による主なメリットを以下に記載します。
1.溶接品質の安定
溶接品質を決定づける重要な要素であるトーチと母材間の距離を一定に保ちつつ、高精度に繰り返すことができるため、安定した溶接結果が得られます。
2.生産効率の向上
手作業の溶接に比べてタクトタイムが短縮され、生産性が向上します。また、作業者による品質のばらつきを減少させることで製品の良品率も向上します。
3.作業者負担の低減
作業者が実際に溶接を行う機会が減り作業負担が軽減されます。また、ロボットを導入する際に必要な安全対策を講じることで、作業者の安全性も向上します。
以上の要因より、経営効果としては主に作業者の作業環境の改善と、生産数増加、良品率の向上によるコスト削減が中長期的に期待されます。
溶接ロボットにより作業者の負担は低減されますが、溶接ロボットの運用には基本的には作業者や担当者は必要です。
そのため、ロボット化により人件費を0と試算できないのが実態です。
特に、溶接ロボットを動作させるために必要な「ティーチング作業(ロボットの動作や溶接条件の教示作業)」は設備の導入時以外の、日々の運用の中でも必要になるため、費用対効果の試算から外れるケースが珍しくありません。
また、ロボットで少量多品種のワークを溶接する際には、ワークや治具の数だけティーチングプログラムが必要になります。これが溶接ロボット導入の課題となることが多くあります。
さらに、ティーチング作業はロボットの操作技術だけなく溶接に関する知見も求められるため、高い技術や経験が必要です。1 ㎜以下の緻密な調整を行うため、時間もかかります。
ティーチング作業に関するお困りごと
教示作業は生産を停止させるため、生産のない夜間や設備の止まる休日に行われることがあります。通常の時間に行う場合にも前後での増産調整が現場に負担をかけることがあります。
教示作業には高い精度の動作や、様々な設定が求められる一方で、実機での作業時間が長くなるほど設備停止時間が長くなるため、生産効率を低下させる可能性があります。
溶接ロボットの作業者には特別教育の受講が義務付けられています。複数の作業者の育成にはコストと時間がかかる一方で、特定の作業者に依存することにも様々なリスクがあります。
このように、ティーチング作業を行うには様々な課題が発生する可能性があります。
もし、現場の実機以外でもティーチング作業を進めることができたらどうなるでしょうか。
ティーチング作業は基本的には現場にある実機で、実際のワークや治具に対して行う必要がありますが、オフラインティーチングソフトではパソコン上の仮想空間でもティーチング作業を進めることができます。
オフラインティーチングソフトの導入による経営効果について具体的なご提案資料を準備いたしました。ぜひご覧ください。
DTPSⅢでは、PC上の仮想空間内でシステムを構築し、教示作業だけでなく、ロボットの機種選定、レイアウト構想、姿勢確認、干渉チェックなど、さまざまな作業やシミュレーションをインターネットに接続されていない状態でも行うことができます。
また、作成した教示プログラムを実際の溶接ロボットにインストールして動作させることも可能です。
本製品の概要については右の動画をご覧ください。
本製品の詳細については以下のリンクをご覧ください。
オフラインティーチングソフトの導入効果
事前に設備やワークなどの各種データを取り込み、現場と同じ位置関係を再現することで、PC上でいつでも教示作業を行うことが可能です※1
DTPSⅢで作成した教示プログラムは、実機にインストールして再生することができます※2
これにより設備の停止時間を最小限に抑えることができます。
PC上で事前に、ロボットと治具や周辺設備との干渉確認ができます。
これにより、現場での治具や設備の手直しにかかるコストを抑えることができます。
※1 1つのソフトウェアもしくはライセンスにつき、使えるPCは1台のみです。
※2 DTPSⅢ上の仮想空間で作成した教示プログラムは現実空間との間でズレが発生するため、実機での最終確認と調整が必要です。
※3 DTPSⅢの使用には特別講習の受講は必要ありませんが、各種法令やロボット操作の理解のために受講されることを推奨しています。
現場現物での作業は避けられない
溶接ロボットの運用において、教示作業は製品の生産効率にも、品質確保にも直結する重要性が高い作業のひとつです。
高い精度が求められるため、ワーク形状が形状な場合や、対象ワークの数量が多い場合ほど、時間がかかってしまいます。
生産量に影響を出さないように設備停止中の定時時間外での作業が前提となることもあり、作業環境の安全性確保の検討も必要です。
ーもしも、教示作業が仮想空間できたとしたら。
業界で初となる、オフラインティーチングソフトのサブスクリプションプランを準備しました。
まずはスモールスタートで検討したいというお客様だけでなく、操作や教育に不安のあるお客様へもおすすめの「サポートデスクプラン」を用意しています。
サポートデスクプランでは専門スタッフによるメールやオンラインサポートを受けることができます。現場のソフト運用の垂直立ち上げや、操作教育の一環として貢献します。
また、ご契約者様限定でFAQもご提供いたします。
サブスクリプションプランの詳細は以下よりご覧ください。
機能を限定した無料のお試しソフトです。自習用のマニュアルやCADデータもご用意しております。
ダウンロードにはユーザ登録が必要です※1
お得に始められる定額利用サービスを開始しました。専門スタッフによる充実したサポートサービスもあります。
詳しくは以下のリンクよりご覧ください※2
製品版には有効期限や機能に制限はございません。DTPSⅢでご利用頂ける機能を使いこなすことで、効率の良い溶接ロボットの運用をご体感いただけます。
※1 フリーメールアドレスでのダウンロードには対応しておりません。ご希望のお客様はお近くの販売会社へお問い合わせください。
※2 サブスク版と製品版に機能の違いはございません。
「溶接ロボット運用の効率化を図りたい」「オフラインティーチングソフトは良さそうだが費用対効果が見えない」
そのようなお考えをお持ちの方へ本資料では、溶接ロボットオフラインティーチングが製造現場にもたらす具体的な変革に焦点を当てています。
熟練工不足、品質のばらつき、生産性低下といった課題に対し、DTPSⅢがどのように解決策を提示し、経営効果を生み出すのかを解説します。
より良い溶接ロボット運用を実現する機能の詳細を、ぜひ本資料でご確認ください。
この部分にフォームが表示されます。表示までしばらくお待ちください。
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現在DTPSⅢをご利用中のお客様にもご契約いただけます
- 使い方に不安がある
- スタッフを教育する余裕がない
このような不安をお抱えのお客様へ、サポートデスクサービスを開始しました。
専門スタッフによるオンラインサポートや、特別価格の講座等を通じて運用の支援をします。詳しくは以下のリンクをご覧ください。
溶接ロボットの教示作業や管理の効率化
実機のロボットと同様の教示(プログラム作成)機能を搭載しており、溶接条件やロボット命令の編集機能は同じ感覚でご使用いただけます。
各ステップの修正、コピー、編集などプログラム編集も容易で、新規設備や新規ワーク追加等の設備立上げ時に期間短縮を図ることができます。
また、実機のバックアップデータを再生してエラー履歴の内容を確認できるため、溶接品質向上や設備管理体制強化にも貢献します。
充実したシミュレーション機能で徹底的な事前検証
DTPSⅢではPC上の仮想空間でシステムを構築し、ロボットの機種選定、レイアウト構想、姿勢確認、干渉チェックなど様々な検討を行うことができます。これらの機能により、「後戻り修正の削減による費用抑制」、「レイアウトのコンパクト化」や「立上げ期間の短縮」を図ることが可能です。
パソコン編集機能を搭載
実際のロボットでの作業と同じ感覚で命令の追加、変更、削除などの編集作業をパソコン上で行うことができます。
ワークデータも簡単に追加可能
簡易形状モデル作成機能と3Dデータインポート機能を搭載しており、簡単に設備状況を再現できます。
設備レイアウトの事前確認が可能
設備設計の検討時に、溶接ロボットがすべての溶接個所に対して理想の姿勢でアプローチできるかを事前に確認できます。
治具や設備との干渉確認
溶接治具や周辺設備の設計段階で、溶接ロボットやトーチとの干渉有無の確認が可能です。
概略タクトタイムの確認
作成したプログラムの概略タクトタイムを確認できるので、事前に生産能力の算出が可能です。
メーカー独自開発の優位性
・溶接ナビ機能
・各種協調機能
・タッチセンサー機能
などの各種機能にも対応しており、より高度なシミュレーションを体感いただけます。
| 製品名称 | 品番 | 含まれる機能 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| データ管理 機能 |
ユーザー管理 機能 |
テキスト変換 機能 |
パソコン編集 機能 |
自動データ 受信機能 |
シミュレーション 機能 |
||
| DTPSⅢ | YA-1NPCD1 |
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※溶接データ記録自動受信機能はG4コントローラでは使用できません。
XGL、ZGL、3DXML、OBJ、VRML、STL、IGES、DXFなどの形式に対応しています。
下記スペックを満たすPCが必要となります。
| CPU | 1.6 GHz以上(推奨:3.2 GHz、デュアルコアCPU) |
|---|---|
| メモリー | 1 GB以上(推奨:2 GB) |
| グラフィックカード | メモリー:128 MB以上(推奨:1 GBでOpen GL対応のもの) |
| 解像度 | 1024×768以上(推奨:1280×1024) |
| 対象OS | Windows10、Windows11 ・Windows10、Windows11のタッチ操作には対応していません。 ・Windows10、Windows11は米国Microsoft社の登録商標です。 |
| HDD |
テキスト変換ソフト:175 MB以上の空き容量 |
| インターフェイス | ・CDドライブ(ソフトウェアインストール時に必要) ・イーサネットボード(ロボットとのネットワーク連携時に必要) ・USB(Type-A)ポート(セキュリティユニット付属のソフトウェア使用時に必要) |
※G4 / WG4 / WGH4コントローラで自動データ受信機能などロボット通信機能を使用する場合は、OPCUA機能(オプション)が必要です。
溶接のスペシャリストが溶接に関するお悩みに対し、実ワークで施工提案いたします。
パナソニックは全世界のお客様を支援する体制を整えております。日本から海外の工場へ生産展開するお客様も安心して当社設備をご使用いただけます。
パナソニック松溶会に加盟している方向けの特設ページです。
会員サイトP-Webへの申請書をダウンロードすることができます。
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